初めに
つくよみちゃんは、商用利用もOKなフリー素材キャラクターです。
ユーザーの皆様は、つくよみちゃんキャラクターライセンスに基づき、つくよみちゃんの公式素材を使用するだけでなく、つくよみちゃんの素材を自作して配布・販売することができます。その素材の商用利用を他のユーザーに対して認めるかどうかは自由です。
ただ、当然ながら、つくよみちゃんの素材を使用・作成・配布する際には、つくよみちゃん以外の素材やツール等の利用規約(商用利用禁止など)も守らなければなりません。
このページでは、商用利用についてのルールが複雑であると言われている「MikuMikuDance」(MMD)についてご説明します。このページをしっかり読んでいただければ、安心してつくよみちゃんのMMDモデルをご利用いただけます!
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MMD・PMD・PMX等の商用利用について
■「MMD」は、樋口優様が開発されたフリーソフト「MikuMikuDance」の略称です。MMD自体の商用利用は、MMDの利用規約により明確に許可されています。
■「PMD」は、MMDで動かせる3Dモデルの規格の1つです。こちらもMMD開発者の樋口優様が考案されました。MMDと同様に、明確に商用利用が許可されています。
■「PMX」は、PMDより後に作られた、MMDで動かせる3Dモデルの規格です。こちらはMMDユーザーの1人である極北P様が考案されました。詳しくは後ほど説明しますが、MMDユーザーの間では「PMXの商用利用は法的には問題ないがマナー違反である」という認識が一般的となっています。
■PMDやPMXを編集するためのソフトとして有名なのが、「PMDエディタ」と「PMXエディタ」です。両方ともMMDユーザーの1人である極北P様が開発されたもので、利用規約により商用利用が禁止されています。
■もう1つ重要なのが、MMDの文化は、「キャラクターの作者」「そのキャラクターのMMDモデルを作る人」「ソフトウェアを作る人」「楽曲を作る人」「振り付けを考える人」「モーションデータを作る人」「背景やステージを作る人」「エフェクトを作る人」……など、多くのクリエイターの協力によって成り立っているということです。MMDを商用利用したい場合は、商用利用が許可されているキャラクター・素材・ソフトのみを使用しなければなりません。
どこからが商用利用?
これはあくまで、「つくよみちゃんプロジェクト」企画者の夢前黎の考えですが……
■利用規約内で定義が示されていない場合は、1円でも収入が発生する可能性がある利用はすべて「商用利用」と考えるのが妥当だと思います。広告収入、ニコニコのクリエイター奨励プログラム、同人販売、投げ銭、パトロンサービスなども含まれます。
■また、個人事業主や企業の場合は、儲けが出ない場合(赤字・収支ゼロ)でも「商用利用」です。事業が上手く行っていなくても、営利の意思があるのは公然たる事実だからです。
■非営利団体でも謝礼・報酬・給料等が発生することがあるため、「商用利用」に該当する可能性があります。また、営利・非営利を問わず、「法人での利用」が一律で禁止されていることもあります。
■商用利用が禁止されている場合でも、利用規約によっては、「広告収入はOK」「個人の趣味の範囲での小規模な商用利用ならOK」等の例外規定が示されています。その場合は、容認されている範囲内で商用利用が可能となります。
■多くの方が悩むのが、「個人の趣味の範囲での小規模な商用利用」とは一体どこまでを指すのか……ということでしょう。これについては、法的な定義が存在するわけではないため、利用者の「良心」に委ねられているのが実情です。本来は利用規約(=使用許諾契約)に使用するには不適格な文言であると考えられますが、この文言の意味するところは、
法人や個人事業主は使わないでね!
個人の趣味の範囲での創作活動の中で、少しだけ収入が発生するくらいなら大目に見るよ。いちいち「使っていいですか?」とか「あいつ商用利用してますよ!」とか言ってこられても対応するのが大変だし、ユーザーさんと議論することは望んでいないので、どうかそっとしておいてね。
ということであると思われますので、作者の方の頭の中にも明確な基準はない可能性が高いです。
法令によって「給与所得・退職所得以外の年間所得が20万円を超える場合は確定申告をしなければならない」(→詳細)と定められていることを参考として、「創作活動による年間所得が20万円を超えるかどうか」を判断基準とする考え方があります。すべての人が同じように考えているわけではないため、あくまで一例としてお話ししたまでですが、少なくとも、「年間20万円超」というのが「確定申告をしなければ脱税になるレベルの所得」であることは事実です。
■自信と責任を持って「私は利用規約で認められた範囲内で利用しています!」と言えないのであれば、あなた自身の心の平和のためにも、明確に商用利用が許可されているコンテンツのみ使用するのがおすすめです。
つくよみちゃんプロジェクトからのお願い
上記のことを踏まえまして、つくよみちゃんのMMDモデルを使用・作成・配布する際には、次のガイドラインに従っていただければ幸いです。
自由に商用利用をしたい場合
PMDエディタも、PMXエディタも、その他の商用利用禁止ソフトも一切使わずに(作業の中で一時的に経由することもせずに)作られた「PMDファイル」であれば、自由に商用利用することができます。
法人でも、個人事業主でも、趣味のレベルを超える収益が出る場合でも、お気兼ねなくご利用いただけます。
つくよみちゃん自身は商用利用もOKなフリー素材キャラクターですので、申請は不要です。つくよみちゃんキャラクターライセンスに従ってご利用ください!
「事業行為とは認められない程度の個人レベルでの」小規模な商用利用に使う場合
次の2つにつきましては、自信と責任を持って「事業行為とは認められない程度の個人レベルでの取り扱いです!」と言えるという方のみ、小規模な商用利用に使用することができます。
■どのソフトを使ったかにかかわらず、すべての「PMXファイル」
■極北P様が開発されたPMXエディタを使用(作業の中で一時的に経由することも含む)して作られた「PMDファイル」
これらの「PMXファイル」及び「PMDファイル」は、法人や個人事業主の方はご利用にならないでください。
自分の使用方法が「事業行為とは認められない程度の個人レベルでの取り扱い」に当てはまるのかどうか判断できないという方も、ご利用にならないでください。
一切の商用利用ができないケース
極北P様が開発されたPMDエディタを使用(作業の中で一時的に経由することも含む)して作られた「PMDファイル」及び「PMXファイル」は、1円でも収入が発生する可能性がある用途ではご利用にならないでください。
MMD関連ソフトの利用規約が改定された場合
各ソフトの最新の利用規約に従ってください。
その他のソフトや素材を使用する場合
各ソフト・素材の利用規約に従ってください。
PMD/PMX以外の新たなフォーマットが作られた場合
そのフォーマットを考案された方のご意向に従ってください。
PMXフォーマットの商用利用の可否について(調査結果)
極北P様が開発された「PMXエディタ」が商用利用不可(例外規定にある用途を除く)のソフトであることは明らかな事実なのですが、「PMXフォーマット」の商用利用の可否については、ユーザーの間で見解が分かれています。
PMXエディタに同梱されている「PMX仕様.txt」には、「規約に関してはPMXエディタと共通となります」と書いてあるよ。つまり、PMXフォーマットも、PMXエディタと同じく商用利用禁止だよ。
法律上、ファイルフォーマットそのものについて権利を主張することはできないんだよ。だからその利用規約は無効だよ。PMXエディタを使わずに作ったPMXファイルなら、商用利用してもいいんだよ。
「PMX仕様.txt」の「規約に関してはPMXエディタと共通となります」という記述に従ってPMXエディタの利用規約を参照すると、禁止事項の欄に「ソフトウェアの商用利用」はあるけど「PMXフォーマットの商用利用」は入っていないよ。そもそもソフト本体しか商用利用が禁止されていないのでは?
何にしても、こちらは開発者の方のご厚意に甘えて「使わせていただいている」立場であるということを忘れないようにね。感謝と尊敬の気持ちがあれば、開発者の方が望まない使い方をしようとは思わないはずだよ。
本ガイドラインを策定する前に行った独自調査の結果、次のことが分かりました。
法律上問題がないとしても、開発者様やMMDユーザーの皆様に不快な思いをさせてしまうことは、つくよみちゃんプロジェクトの理念に反します。
よって、つくよみちゃんプロジェクト(※企画者の夢前黎は個人事業主)ではPMXを配布しないことにいたしました。
また、安心してつくよみちゃんのMMDモデルを使用・作成・配布していただけるように、本ガイドラインを策定いたしました。
つくよみちゃんのMMDモデルを使用・作成・配布する際は、どのソフトを使ったかにかかわらず、すべての「PMXファイル」について、商用利用不可(PMXエディタの利用規約の例外規定にある用途を除く)の扱いをしていただきますようお願い申し上げます。
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VRMを踊らせるという選択肢もあります
「VRM」は、MMDモデルとは別の、3Dモデルのファイル形式です。つくよみちゃん公式3Dモデルもこの形式で配布されています。
MMDでVRMのキャラクターを踊らせたい場合は、PMDまたはPMXへの変換が必要ですが、MMD以外のソフトを使ってVRMのまま踊らせているという方もいらっしゃいます。
Unityを使えばいろいろできますが、企画者が知る中で最も簡単な方法は、「VRM Live Viewer」というフリーソフトを使うことです。
歌に合わせて自動で口パクさせることもできます。MMDのモーションファイル「VMD」も読み込めますので、MMDユーザーの方ならMMDと近い感覚で使えるかも知れません。商用利用もOKです!
VRM Live Viewerを使うというのはあくまで一つの例ですが、目的に合ったMMDモデルを用意できない場合は、VRMのまま踊らせる方法を模索するというのも1つの手であるということです。