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【体験談】NFTマーケットプレイス「OpenSea」に自分の作品を無断出品(転売)された時の対処法

つくよみちゃん運営からのお知らせ

お世話になっております。「つくよみちゃんプロジェクト」企画者の夢前黎ゆめさきれいです。

先日、つくよみちゃんの公式3Dモデルが海外サイトで転売されるという事案が発生しました。

同様のトラブルに巻き込まれてしまった方のために、対処法を記しておきます。

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①どうやって無断出品を発見するのか

申し訳ございませんが、分かりません。

今回は、匿名のお客様から「OpenSeaにつくよみちゃんの公式3Dモデルが出品されている」というご連絡をいただいて発覚しました。この情報提供がなければ気づけなかったと思います。

出品ページには「つくよみちゃん」や「Tsukuyomi-chan」といったクレジットはなく、完全に元ネタが分からない状態になっていました。

そうなると検索では出てきませんので、「たまたま見つける」か「たまたま見つけた人から教えてもらう」しかなさそうに思います……。

つくよみちゃん公式3Dモデル タイプA」は、改変したものであれば販売してもよいことになっていますが、その場合でもクレジットは必須なので、改変の有無にかかわらずこれは著作権侵害です。

②出品ページにある通報ボタンは違うらしい

出品ページに設置されている「Share」ボタンの隣に「More」ボタンがあり、その中に「Report」ボタンが入っています。これが通報ボタンです。

しかし、ここから通報したりメールを送ったりするよりも正しい方法があります。通報ボタンは無視して③へお進みください。

ちなみに筆者の場合、一度ここからメールをお送りしたところ、1か月の待ち時間の後、スタッフの方から正しい方法を案内していただきました。
あくまで現時点でのお話です。今後、OpenSeaのサイト構成が変わり、通報ボタンから通報するのが最もよい選択肢になる可能性もあります。

③利用規約のページから専用フォームへ

OpenSeaの「Terms Of Service」(利用規約)のページを見ると、次のように書いてありました。

For us to process your infringement claim regarding content on the Service, you must be the rightsholder or someone authorized to act on behalf of the rightsholder. We encourage you to use our form to help ensure the requisite information is included in your notice.

【要約】著作権侵害の申し立てをしたい場合は、このフォームから情報を送ってください。

と言うわけで、案内されたフォームに行って、必要事項を入力していきます。

英語ですが、Google翻訳を使えば問題なく翻訳されると思います。

今後、OpenSeaのサイト構成が変わり、フォームのURLが変わる可能性もあります。上のフォームがリンク切れになっていましたら、最新の「Terms Of Service」をご確認ください。
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④転売業者に本名とメールアドレスが伝わります

③でご紹介したフォームから情報を送ることで、「この出品物は私の著作権を侵害しているので削除してください」という申し立てをすることができます。

送信する情報の中には、申し立てをする人の本名(戸籍上のフルネーム)とメールアドレスが含まれます。

この申し立ての内容は、出品者(この場合転売業者)にも伝わります。

これは、出品者がコンテンツを削除された理由を理解できるようにするためです。また、出品者は、紛争を解決するために、申し立てをした人に連絡することができるとされています。

そう言われると、「詐欺師に本名とメールアドレスを知られるなんて不安だから泣き寝入りしよう……」と思われるかも知れませんが、このような転売業者からしたら、わざわざ権利者に連絡するメリットはありません。

削除申請をしてくるごく一部の権利者と争うよりも、「転売されていることに気づかない」または「気づいても何もしない」大半の権利者の著作物を無断出品する作業に集中した方が効率がいいからです。

ですから、転売業者がこちらに連絡してくるということは考えにくいです。

送信される情報の中に住所は含まれませんし、氏名はローマ字でいいので、日本人にとってはほとんどデメリットはないのではないでしょうか。

以上はあくまで筆者の想像であり、正しいという保証はありません。申し立てをしたことによりトラブルが発生しても責任はお取りできません。あらかじめご了承ください。

⑤電子署名は本名のローマ字表記でOK!

フォームの最後で「Electronic signature」(電子署名)というものを求められます。

調べてみたのですが、よく分からなかったので、とりあえずテキスト入力でローマ字表記の本名を記入しておきました。

それでも無事に申請が通りましたので、ここには普通に名前を書けばいいようです。

【例】夢前黎ゆめさきれいが本名なら、「Rei Yumesaki」と入力。
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⑥すぐにOpenSea運営様が対応してくださいます

筆者の場合、申し立てをしてから14時間程度で、OpenSea運営様から「削除完了」のご報告をいただきました。

対応にかかる時間は、その時の混み具合や、申し立てフォームから送った情報の分かりやすさにもよると思います。

筆者は英語で申し立てたため、日本語で申し立てた場合にも迅速に対応していただけるかは確認できておりません。

素材を守り、ユーザー様を守ります!

匿名のお客様、情報を提供していただきまして誠にありがとうございます。

おかげさまで、悪質な転売を中止させることができました!

今回のように、自分には出品する権利がないものを出品する行為は、著作権者に対する著作権侵害・契約違反(利用規約違反)であるだけでなく、NFTマーケットプレイスの運営者やNFTアートの購入者に対する契約違反でもあります。

正直なところ、英語のサイトを見て英語で申し立てをするというのは、結構面倒くさかったです。

しかし、つくよみちゃんプロジェクトの理念として、詐欺行為を容認することはできません。つくよみちゃんキャラクターライセンスの5つの使用条件のうちの1つ「③批判や攻撃のために使用しない」にも、そのような行為には絶対に協力しないと書いてあります。

素材を守ることがつくよみちゃんのイメージを守ることになり、結果として、ユーザーの皆様をお守りすることにもなると考えています。今後とも毅然とした態度で対応してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします!

▼拡散用ツイート▼

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【追記】盗品を掴まされた購入者は泣き寝入り……

購入者には返金されないという理不尽な現実

この記事を書いた時点では、筆者は勘違いをしておりました。

著作権侵害の申し立てにより出品が取り消しになる前、出品ページでは「Sale」と「Transfer」が数回繰り返されており、「Buy now」のボタンが出ていました。それは、購入と転売が繰り返されており、今まさに転売中二次流通が継続して行われている状態)であるということを意味していました。

NFTは「暗号資産」なので、より高値で他者に転売するために購入するという方も多いのです。もちろん、大元が著作権侵害の場合、その価値は暴落します。

当時の筆者はOpenSeaのシステムを全然知らなかったので、ぱっと見でオークション形式の出品なのだと勘違いしてしまいました。そのため、販売期間終了までに出品を取り消していただければ、不正出品のNFTを購入してしまう被害者は出ないと思っていました。

しかし、実際にはすでに被害が出てしまっていたのです。しかも、盗品を掴まされた購入者には、何の補償も行われないそうなのです……。

■参考記事:【悲報】私がNFTで詐欺にあった件 by タケラトン様

【悲報】私がNFTで詐欺にあった件 | たけらとん
どうも🙌 タケラトンです🦎 今回は、私自身がNFT取引で詐欺(偽物)にあった過去事例について配信します。 NFTのように新しいサービスには詐欺は付き物です。 読者様も私と同じような事が無いように気を付けてください。 この記事で分かること 成
上記の記事は、つくよみちゃんとは一切関係ありません。大変参考になる体験談なのでご紹介させていただいているだけです。

著作権侵害の申し立てにより出品が取り消しになると、すでに購入していた人の手元にあったNFTアートも削除されます。購入者はコレクションを突然失うことになりますが、返金はされないそうです。

NFT転売の仕組み

例えば、Aさんが不正出品をしたとします。(金額は適当です)

  • Aさん:10000円で不正出品
  • Bさん:10000円で購入 20000円で転売
  • Cさん:20000円で購入 30000円で転売
  • Dさん:30000円で購入

ここで著作権侵害の申し立てにより出品が取り消しになった場合、Dさんだけが損をします。

Bさん・Cさんは差額で儲けており、Aさんに至っては二次流通のロイヤリティでも儲けています。NFTマーケットプレイスは手数料で儲けています。

不正出品だとは知らずに盗品を掴まされたのかも知れないDさんだけが30000円を失い、何も手元に残りません。

かと言って、著作権侵害の申し立てをせずに放置していたら、Dさんが「不正出品でも構わないから高値で転売しよう」と考えている人だった場合に被害が拡大してしまいます。

少しでも金額が小さいうちに出品を中止させることが、著作権者にできるせめてもの対応だと思います。

購入前に警戒を!

OpenSeaには、現在、出品時の審査はないそうです。誰でも簡単にネット上で手に入れたデジタル作品を転売できてしまう現状があります。

不正出品から罪のない人を救済するためのシステムがないのであれば、やったもの勝ちの無法地帯になってしまうでしょう。

心を込めて作った作品も、ひとたびNFTマーケットプレイスに不正出品されれば「ババ抜きのババ」となり、最後に持っていた人に大損をさせる凶器にさせられます。

人の役に立つようにと思って無料公開している作品が、人を傷つけることに使われてしまうのは、本当に悲しいことです……。

NFTアートを購入する際は、それが盗品でないか警戒していただければ幸いです。

【追記】朝日新聞様に取り上げていただきました

本記事が朝日新聞様のお目に留まり、取材のお申し込みをいただきました。喜んでご協力させていただきました。

つくよみちゃんプロジェクトからの情報提供を元に執筆された記事がこちらです。

つくよみちゃんの体験談が、多くの方にこの問題を知っていただくきっかけになりましたら幸いです。

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運営からのお知らせ
Rei Yumesaki

「つくよみちゃんプロジェクト」企画者の夢前黎(ゆめさき れい)と申します。

作曲、文芸、声優、漫画制作、アプリ開発、キャラクターデザインなど、幅広い活動を行うマルチクリエイターです!

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